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第92回選抜高等学校野球大会の開催について

 新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、1日も早く流行が終息することを願っております。

 各地で感染者が確認され、多くの方が不安を抱えて生活をされています。安倍首相の要請を受けて、全国の多くの小中高が臨時休校になり、全国各地でイベントやスポーツ大会の中止も相次いでおり、19日から開催予定の第92回選抜高校野球大会について、主催者である私たちは開催するべきかどうか、感染症の専門家の意見なども聴いて、議論を重ねてきました。その結果、すべての出場校の意向も踏まえたうえで、無観客試合を前提に準備を進めていただくことを、本日の大会運営委員会で決定しました。

 ただ、感染を巡る状況は予断を許しません。情勢を注意深く見守り、11日の臨時運営委員会で改めて無観客での開催が可能か協議いたします。その後も選手たちの安全を最優先に考え、必要に応じて随時、判断してまいります。無観客で開催した場合には、スタンドでの出場校の応援なども遠慮していただきます。出場校から派遣していただく選手らの人数制限、開会式の中止、組み合わせ抽選会の代理抽選、検温の徹底やマスクの配布、宿舎や移動時の感染防止対策など、選手たちはもちろん、大会に関わるすべての方の健康を最優先に考えたさまざまな対策を実施していきます。対策や実施の詳細は専門家などの意見も踏まえて、11日までにまとめます。

 選抜高校野球大会は1924(大正13)年に誕生しました。以降、太平洋戦争による中断こそありましたが、無観客での開催は初めてです。感染流行の終息を見通すことができない状況で、「開催するべきではない」という意見もたくさんいただいています。心配の声があがるのは当然のことだと思いますが、「何とか開催してほしい」という意見も多く寄せられています。いずれの意見も重く受け止めたうえで、夢をつかんだ選手たちに何とか甲子園の土を踏ませてあげたいという思いから、判断しました。

2020年3月4日
日本高等学校野球連盟
毎日新聞社

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