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大会

第96回選抜高等学校野球大会
寶馨会長 講評

講評を行います。両校の皆さん、球場にお越しいただいた皆さん、全国の皆さん、素晴らしい決勝戦でした。

まずは、本日の決勝戦を制した高崎健康福祉大学高崎の皆さん、初優勝、おめでとうございます。群馬県勢としても春初めての優勝を成し遂げられ、新たな歴史を築いた皆さんをたたえます。

初戦から佐藤、石垣の両投手の継投で試合を作り、昨年秋の公式戦のチーム打率が出場32校でトップの攻撃陣が、素晴らしい走塁を活かして、効果的に得点をとる試合運びは見事でした。健大高崎の校歌にあります Be together というフレーズ通り、まさにチーム一丸となった戦いぶりでした。翼に甲子園の風をまとって大いに羽ばたきましたね。おめでとうございました!

報徳学園の皆さん、準優勝おめでとうございます。2年連続の準優勝、その実力は優勝にも匹敵するものです。初戦を延長10回のタイブレークでサヨナラ勝ちした勢いに乗って、僅差の試合を勝ちあがってきました。間木、今朝丸投手の2名の継投も見事でした。ピンチを未然に防ぐ守備は、内野手、捕手、外野手全てにおいて素晴らしいものがありました。

両校の応援団の皆さん、熱い声援を大変ありがとうございました。

準決勝に進出した星稜は昨年の明治神宮野球大会優勝校の実力を発揮し、石川県勢として、春は初のベスト4に進出、中央学院も6年ぶり2回目の出場ながら、投打ともにバランスが良く、完成度の高いチームでした。

能登半島地震で大きな被害を受けた日本航空石川は、一回戦で敗れはしたものの、1-0の接戦を繰りひろげ、星稜高校とともに被災地のみなさんへ元気と勇気を届けてくれました。

21世紀枠で選出された2校は、ともに初戦突破はできませんでしたが、チームの持ち味を存分に発揮し、甲子園出場を目指す全国の加盟校へ希望を与えてくれました。

今大会から新基準の金属製バットに完全移行し、各チームが試行錯誤する中、盗塁や犠打など確実に得点する野球が改めてクローズアップされた大会となりました。ホームランの数は、フェンス直撃のランニングホームランを含め3本でありました。過去3回大会は、それぞれ9本、18本、12本でしたから、かなり減ったことになります。ただし、1試合の両チームの総得点数は、昨年7.00、今年は6.45とあまり変わらない結果でありました。

全国の高校野球部員の皆さん、昨年の秋からこの春までの間に、大きく成長したことと思います。これから夏に向けてさらに身体(からだ)も精神力も野球の技術も成長することでしょう。ただし、野球だけしていてはいけません。学校の勉強にもちゃんと時間をとって、学業の方でも大いに成長してください。

最後になりましたが、地元、兵庫県、西宮市のみなさんをはじめ、阪神甲子園球場、阪神園芸、大会役員、審判委員、大会を支えてくださったすべての方々に、お礼を申し上げます。

全国から球場にご来場いただいた皆さん、また、全国の高校野球ファンの皆さん、温かいご声援ありがとうございました。そして、引き続き高校野球を応援してくださいますようお願い申し上げ、講評といたします。

以上

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